まるでシャボン日記

アラフィフぼっち女の悲喜こもごも

NHKクロ現「さらばサラリーマン」を見た

NHKクローズアップ現代」で「さらばサラリーマン」という特集が放送された。

 

人生100年時代のキャリア形成についての本、「LIFE SHIFT」の著者・リンダ・グラットンさんが出演していた。

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この本は、寿命が100年になった現在では、人生でひとつのことを全うするたけでは足りず、世の中の流れに合わせて変化していかないと生き残れない、ということを告げたベストセラーだ。

 

例えば、私も出版業界に20年以上いるのだが、新卒時代にはあこがれの職業だった編集者(ちなみに、私は新卒ではどこの出版社にも入れなかった)も、今となっては第一志望の学生は少ない。

デジタルにうまくシフトできなかった紙の雑誌や書籍は、右肩下がりが止まらない。

いつまで編集者の仕事を続けられるか、いつまで会社が存続しているか、定年まで働けるのかさえおぼつかない。

こんな状況は、まったくの想定外だった。

編集者になった時は、これでずっと働いていけると思ったものだが、そうはいかなかった。

人生100年時代で人生が長いのもそうだが、時代の流れが早くなったとも感じる。

 

番組には、大手広告代理店の早期退職制度を利用して農業に挑戦している50代の男性が出演していた。

彼は、仕事のデジタル化についていけなかった、と言い、会社の制度を使い、挑戦したかった農業を始めたのだという。

この会社には、早期退職しても、起業支援として、しばらくの間は会社から給料が出るという素敵な制度があるという。

そして今後は、そういったフリーランスになる社員の後押しをする企業も増えそうだということだった。

(新手のリストラという面もあるけれど・・・)

  

 他にも、30歳くらいでFIREしたという若者も出演していた。

 

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コンサル会社に勤めて年収1000万円を超えていたというが、残業が多すぎる激務で、いつまでもこんな働き方は続けていられないと会社を辞め、貯めたお金の運用益とYouTube配信の収入などで暮らしていくという。

会社で嫌な仕事をするよりも、好きな働き方で生きていかれる、と満足げだった。

 

NHKアナウンサーの二人は、少し懐疑的な様子で、「でも、やりがいというのも必要なのでは?」などと質問していたが、リンダ・グラットンさんは、「これからは、今まで通りの働き方ではなく、自分でキャリア形成と働き方を自分でデザインする必要がある」というようなことをおっしゃっていた。

 

個人的には、アナウンサーの気持ちもわかるというか、仕事というのは、「働き方」だけでも「収入」だけでもないと思うから、「嫌なことをやらないこと」をモチベーションにしたFIREについては懐疑的だ。

 

もう一人、やはり大手広告代理店で事務の仕事をしていた女性が出ていた。

彼女は、ずっと事務職だったけど、本当はクリエイティブな仕事に憧れていたという。

最後のチャンスと部署異動を願い出たら、上司に「50歳を超えてから新しいことをするのは無理」と言われたのだそうだ。

それで一念発起して会社を辞め、映像プロデューサーになった。

ずっと趣味で関わってきた着物の知識やコミュニティーを通して、日本を外国に紹介する動画の発注を受け、制作しているという。

 

私はこの女性に一番共感した。

会社に、やりたいことを止められたり、可能性を否定されるくらいなら、フリーランスで挑戦したみた方が絶対にいい。

そして、いきなり門外漢なことに挑戦するよりは、今まで培った人脈や知識や知恵を生かしてキャリアアップできるのは理想だ。

 

大切なのは、会社だけでなく、自分のライフ(趣味や暮らし)もしっかり持っておくことだな、と思った。

ワークライフバランスというと面倒に感じるが、もう今の時代、仕事人間でいることはリスクになりつつある。

どちらかというと、仕事人間の私も、視野を広げないといけないな、と感じる特集だった。

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