ドラマ「着飾る恋には理由があって」。
終わってみれば、名作だったと思う。
ところで、私はやっぱり、「働く」ってことに興味がある。
働くってなんだろう?って思う。
だから、このドラマも、恋愛ドラマというより、お仕事ドラマとして観ていた。
川口春奈演じる真柴は、インテリアショップの広報担当で、インフルエンサー。
敏腕社長の葉山(向井理)にあこがれて、彼についていきたい一心で、背伸びして着飾って、がんばってインフルエンサーをやっている。
けれど、葉山の失脚により、そのモチベーションを保てなくなってしまう。
もともとは敏腕シェフだったけど、スタッフを怒鳴り散らすようなパワハラ経営者になってしまい、店は崩壊。
それが原因で、すべてを捨ててキッチンカーをひとりでやることに。
自分が食べる分だけしか稼がず、ものをほとんど持たずに、小さく生きている。
仕事人間あるあるだな~と思う。
私はどちらかというと、藤野タイプだった。
自分はできるタイプだったと思っていたし、回りは努力していないと思っていたし、もっとやって当然と、厳しくあたっていた。
同僚たちと年齢が近いせいもあったし、若さゆえ、でももちろんあった。
先輩から「このままだと、みんながつらくなるよ」と忠告を受けたにも関わらず、耳を貸さず、結果、リーダーを降ろされた。
リーダーを降ろされたことより、仲間を失ったのはつらかった。
肩書がなくなったとたんに、そっぽを向かれた。
当然だ。そういう仕打ちを、私はみんなにしていたのだから。
会社のため、みんなのため、と思って頑張っていたはずなのに、全部独りよがりだった。
真柴も、女子あるあるというか、憧れの社長のために真面目に取り組んで、そして疲れてしまう。
案外、そういう仕事って、会社的には評価されづらかったりもするからだ。
ドラマでも、会社は真柴の活動に冷ややかだった。「なにがインフルエンサーだ」みたいなかんじで。
真柴は、葉山社長がいなくなって、そんな空気にも気がついて、自分の存在意義がわからなくなる。
二人は、そこから、自分らしく生きようともがき始める。
お互いに惹かれ合いながら。
しだいに藤野は、「おいしいものを食べて欲しい」という自分のシンプルな希望に気がついていく。
かつての自分を許してくれる仲間も現れて、またレストランで働き始める。
真柴の方も、「好きなものを、広めたい」という自分の希望に気づく。
なにも社長のため、会社のためだけにインフルエンサーをやっていたわけじゃないんだと気づき、自分でいいものを選んで紹介したいとも思い始める。
そうして、最後に二人は、組織には属さずに、自分のやりたいことを自分のやり方でやっていくことを選択した。
さっぱりと自分のためだけに生きよう、となったときに、逆に、人のために生きられるようにもなっていた。
藤野は、キッチンカーでレストランのない地域でお店をやることにする。
それは、その住人に喜ばれるだけでなく、自分がその土地の食材に出会えるという喜びにもなった。
自分のためにも、人のためにもなる仕事を見つけたのだ。
真柴も、自分のインスタグラムを使って、いいものを作る人とそれを知りたい人をつなぐことができるようになる。
自分のセンスでものを選び、それを作る人と出会い、それを紹介できるインフルエンサーであること、何よりも、自分が素敵でいること自体に喜びを感じられるようになる。
仕事って、自分の「好き」が、人のためになって、自分も回りも幸せになっていくこと。
シンプルに、そうであって欲しい、と思った。
エピローグでは、二人の子どもが現れるのだが、それは、仕事と同時に、家族も生活も大切にできることもメッセージしたかったのじゃないかと思う。
WIN-WINという言葉はあまり好きではないけど、誰もが幸せになれる仕事論として、改めていいドラマだったと思う。
アラフィフの今も、私はまだまだ幸せな働き方にはたどり着けてはいないかもしれない。
けど、二人を見習って、頑張っていきたいな、と前向きな気持ちになっている。
本当に久しぶりに人とランチ。
銀座にある大分のアンテナショップ「坐来」にて昼定食。
少しだけ旅行気分になれた。
消毒に、アクリル板、個室対応と、感染対策もしっかりされていた。
落ち着いたら、また夜にも行きたい!
とり天が絶品!
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