朝ドラ「カムカムエブリバディ」は「ラジオ英会話」がつなぐ母娘の物語。
最終回が近づくにつれ、果たして塁は安子と再会できるの?!とドキドキしながら見ています。
私は川栄李奈さん演じるヒロイン・ひなたと同世代で、少し年下というところです。なので色々共通の思い出があって楽しいですが、「ラジオ英会話」にも同じような思い出があります。
中学に入る頃、マイケル・J・フォックスのファンだった私は、アメリカに超憧れておりました。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「ファミリー・タイズ」「摩天楼はバラ色に」などなど、大好きでした。
なので、中学に入ったら英語は絶対に頑張ろう!と心に決めていたのですが、入学早々に出鼻をくじかれました。
というのは、その頃の中学には、"英語をちゃんと発音するのが恥ずかしい"という空気があったのです。わざと日本語英語で読むのが中学生の定番で、「正しい発音」をすると笑われるような、変な雰囲気がありました。
「ネアカ」とか「ネクラ」とかという言葉が流行っていて、真面目な人を茶化すような時代だったのだと思います。
私はすぐその同調圧力に負けて、英語をちゃんと発音するのをやめてしまいました。
それに、綴りを覚えるのも苦手だったし、文法の授業も分かりづらくて、英語はあっという間に苦手科目になってしまいました。
そんな中で、一人、Hさんというクラスメイトは、何のてらいもなく美しい発音で英語を読み、それを友達にからかわれてもどこ吹く風でした。当然、成績も上位だったHさんを、私は密かに尊敬していました。
ある時、「どうしてそんなに英語がうまいの?」と聞いてみると、「毎日、ラジオ英会話を聞いてるの」という答えが返ってきました。
当時は、ラジオなどはリアルタイムで聴くのが一般的でした。「ラジオ英会話」は、朝の7時前の放送です。彼女は、そんな朝一からラジオを聞いて勉強していたというのです。
「1日15分だからあっという間だよ」と彼女に言われて、私もさっそく早起きして聞いてみました。
なのですが、この「ラジオ英会話」、私には何を言っているのかさっぱりわかりませんでした。一言も聞き取れなかったのです。
そして、朝ドラのヒロインと同じく、1ヶ月かそこらで見事に挫折してしまいました。
そんな私をよそに、Hさんは中学1年生から6年間「ラジオ英会話」を聴き続け、見事に国際基督教大学(ICU)に合格して、アメリカに留学もしていました。
そして、イギリスの銀行に就職して、その後イギリス在住のまま、結婚し子育てをしたと聞いています。
おそるべし「ラジオ英会話」です。
毎日15分の習慣が、住む国まで変えてしまう。朝ドラと同じことが、実際にも起こっていたのです。
一方の私ときたら、大学生になっても、なんと英文科だったのにも関わらず、結局「ラジオ英会話」を聞くことはありませんでした。
その頃台頭し始めた英会話学校には興味はありましたが(そこも朝ドラと一緒)、授業料が高くて、結局行くことはありませんでした。
そして、英文科を卒業しても英語は喋れるようにはならず、その後は英語とは関係ない仕事についてしまったので、英語の勉強をすることは忘れてしまっていました。
私が再び「ラジオ英会話」を聞くことになるのは、もう少し後のことです。
(と、朝ドラ風に次回に続きます笑)
TO BE CONTINUED...
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