朝ドラのテーマになっている「ラジオ英会話」。
私も朝ドラヒロインと同じく、なかなか続かなかった話の続きです(前編はこちら)。
さて、中学生で「ラジオ英会話」に挫折して以来、放送を聞くことはなかった私。
40歳の頃に、海外に支社のある会社に転職することになりました。その会社は、スペインやイギリス、アメリカなど数カ国に拠点を持っており、外国人スタッフもたくさんいる会社でした。
ある時、スペインのメンバーが本社へやってくることになり、私が所属していた広報部がおもてなしすることになりました。もちろん通訳さんやコーディネーターさんもお願いしたのですが、多少は話す必要があります(朝ドラでもひなたがおもてなししてましたね)。
英文科出身だし、海外旅行は好きだし、読む方は少しはできるし、なんとかなるだろうと軽く考えていました。お客さんも英語圏の方ではないし、ゆっくりなら会話もできるはずだと思っていました。が、これが全く聞き取れず、もちろん喋ることもできませんでした。
スペインのメンバーががっかりしているのがなんとなく伝わってきて、悔しいやら申し訳ないやら、苦い体験となりました。
そして、英会話をやっぱりやらなければと、英語教室の門を再び叩くのですが、今度はお金はあっても時間がなくて通いきれませんでした。
そして、そこでやっと私は思い出したのです。「ラジオ英会話」の存在を・・・。
この頃には、リアルタイム放送が聞けなくても、アプリでラジオのアーカイブ放送が聞けるという便利な時代に突入しておりました。
私はとにかく、電車の中で、毎日「ラジオ英会話」を聞くことにしました。これなら時間もとりません。
最初は、やはり何を言っているのかあまり聞き取れませんでした。
そこでテキストを買い、何を言っているのか確かめながら聞くようにしました。
テキストもたったの500円。
時間もお金もかからないので、とにかく続けました。
1年も経つと、だんだんと何を言っているのか聞きとれるようになりました。2年くらい経った頃には、ほぼ毎回、初聴でスキットの内容がわかるようになっていきました。
そして、腕試しにと受けたTOEICで、なんと880点という高得点を獲得することができたのです。
たったの毎日15分、毎月500円で、です。
これは自分でも驚きでしたし、こんないい番組があるのに今までやってこなかった自分を殴ってやりたい気持ちになりました。
私が聞いていた頃の講師は、遠山顕先生でした。
遠山先生はとても明るい方で、「Keep Listneng, keep practicing, keep on smiling 」という最後のセリフが本当に大好きでした。
毎回、先生がGood Job! とか You are amazing! とかと励ましてくれるので、ラジオ越しにも嬉しくなってしまって聞き続けられたのだとも思います。
今は、大西泰斗先生に交代して、内容も大人向けというより、少し若い感じになっています。
大西先生はシニカルキャラなので、ちょっと意地悪表現が多いのですが(笑)、「英語の感覚」をしっかり教えてくれるのがとても面白いので続けて受講しています。
ただ、どうしてもラジオだと話すより聴く方が主になってしまって、なかなか口をついて英語が出てこないという欠点はあります。
電車の中で聞くだけでなく、家で発音練習もしないと喋れるようにはならないかもしれません。
結局その後、あまり仕事で英語を使う機会なんてなかったのですが、やはり「日々鍛錬し、いつくるともわからぬ機会に備えよ」(←朝ドラより)です。
先日、友人の夫を紹介されたのですが、イギリス人の彼に、「どこでそんなに英語を覚えたの?」と聞かれ、「I 've listened to the Radio English conversation program」と答えたら、「日本にはいい番組があるんだね」と感心されました。
朝ドラでは、深津絵里さん演じる塁が、一度も外国に行ったことがないにも関わらず、流暢な英語を喋るシーンがあります。これ、本当に嘘ではなくて、リアルなことなのです。
NHKの語学講座はテレビも合わせると他にもたくさんあります。
4月から何か始めたい人には本当にオススメしたいです。
私は今年から、フランス語もやってみようかな、と思っています。
いつかまた、旅に行かれるその日のために・・・
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